猫背はサボりじゃない?東洋医学が教える「あなたの体らしさ」の正体

いつもリノアのブログをお読みいただき、ありがとうございます。

今回のテーマは、ハワイ語の「Kūpono.(正直に、自分らしく、ふさわしい状態で)」。

私たち治療家は「関節の正常な可動域は〇〇度」「理想的な姿勢はこれ」といった基準を学びます。もちろん、それはお体を分析するための大切な土台です。

しかし、実際の現場で多くの患者様のお体に触れていると、人間の体は本当に「十人十色、千差万別」だと痛感します。

標準データとは一見違った体に出会ったとき、私は「悪い姿勢だな」とジャッジするのではなく、むしろ「この使い方で、長年どれほど一生懸命に頑張ってきたのだろう」と、そのお体が積み上げてきた歴史に深い敬意を感じます。

一般論を裏切る、お体の「隠された戦略」

例えば、一般的に「腰痛の人は骨盤がガチガチに固い」という傾向があります。そのため、現場で骨盤が固まっている方を見かけると「腰は痛くありませんか?」と伺うのがセオリーです。

ところが、驚くほど骨盤を固めているのに「腰痛は全くない」という方が一定数いらっしゃいます。

なぜだと思いますか? 実はその固さは、疲労によるダメージではなく、仕事や日常生活で「どうしても踏ん張らなければいけないこと」があるため、体があえて骨盤を固めて強力な土台を作っているという「戦略」なのです。長期化すると痛みに繋がるリスクはありますが、お体があなたを守るために必死に選択した、その人なりの「らしさ」の現れと言えます。

「猫背」は、あなたの体が発する省エネモードのサイン

また、サロンで多くいただくお悩みのひとつに「私、猫背なんです……」という声があります。多くの方が「良い姿勢を保てない」と自分に劣等感を持ってしまいがちですが、これも実は体が悪いわけではありません。

人間の猫背は、スマホの低電力(省エネ)モードと全く同じです。

充電が減るとスマホの画面が少し暗くなるように、人間の体もエネルギーが減って疲れてくると、少しでも体力を温存しようとして自然と猫背(省エネモード)に入ります。そして体に向かって「なるべく早く充電(休息)して!」とサインを送っているのです。

エネルギーが切れている人に「良い姿勢をキープしなさい」と言うのは、バッテリー残量10%のスマホに動画を高画質で再生しろと言うようなもの。つらくて当然なのです。

今のあなたにとっての「ふさわしい状態」へ

面白いことに、施術を受けて心と体の充電が完了すると、お客様は「良い姿勢にしよう」と意識していないのに、勝手に背筋がすっとまっすぐに伸びます。

その状態で「あえて猫背になってみてください」とお伝えすると、皆さん「すごく窮屈に感じる!」とおっしゃるのです。逆に、疲れているときは「猫背のほうが圧倒的に楽」だと感じます。

あなたの体が出しているその特徴やクセは、決して「不正解」ではありません。今のあなたの状態において、生き抜くために一番「ふさわしい状態(Kūpono)」を、体が健気に選んでくれた結果なのです。

リノアでは、一般的な教科書の枠形にあなたの体を無理やりハメ込むようなことはしません。 あなたの体の一生懸命な戦略に耳を傾けながら、その「らしさ」を大切に温存しつつ、一番心地よく元気になれるバランスを一緒に探していきます。

「最近、体が省エネモードから抜け出せないな」と感じたら、ぜひエネルギーをチャージしにきてくださいね。

それでは、また次回のブログでお会いしましょう。

Kūpono.
(クーポノ)
意味:正直に、自分らしく、ふさわしい状態で(Honest, decent and proper)